プロが教える デナリ登頂の秘訣と装備&準備

デナリ山6190m

デナリ登山とは?

世界7大陸最高峰(セブンサミッツ)の北アメリカ大陸・最高峰の山がデナリ(標高6190m)です。アラスカの州都アンカレッジと第2の都市フェアバンクスの中間あたりのデナリ国立公園内に位置します。ベースとなる村はタルキートナです。アンカレッジより車で3時間ぐらい。
一般的にはセスナ機(スキープレイン)にて飛んで山に入り、ランディングポイントから登山開始となります。
山自体の標高は6190mとそれほどに高くありませんが、北極圏近くに位置する山なので、気象条件は赤道に近いヒマラヤの7000m以上に匹敵するほど厳しい自然環境と言われます。
登山シーズンは、4月中〜7月中です。
登頂日を5月初〜6月中にもってくる人が多いです。

デナリ登山スタイル

食料20〜30日分と燃料、登山装備などの荷物は計50kg〜80kg。
ランディングポイント(LP)、ベースキャンプ(BC)、キャンプ1(C1)、キャンプ2(C2)、キャンプ3(C3)、キャンプ4(C4)、アタックキャンプ(AC)、サミットへと登って行きます。

登頂のための4つの秘訣

デナリを目指す人へのアドバイスとしては、4つの条件をクリアーしていたほうがいいでしょう。

1、高所雪山登山経験 4000m以上

高度順応力(高山病対策)+ 雪山登山技術
高所で高山病にかかってしまうと、どんな登山家でどんな技術があっても登頂どころか登山継続は厳しいです。
高山病にかからないこと!
が一番のテーマでしょうね。(高度順応や高山病対策が大切) 
デナリ山に限らず、5000mを超える高所登山で大事なのは、高度順応と高山病対策です。人それぞれ高度に対する順応性は違います。その順応性は、直接的に老若男女や体力、登山経験とは関係なく、また見た目では高所に強い弱いの見分けは付きません。
自分が高所に向いているか向いていないかは、3000m級〜5000m級の高所に行ってみないと自分の順応性は確認出来ないです。
過労や疲労または寝不足、食欲不振など身体が疲れたり弱った状態では高度順応に時間がかかるか上手く順応できないことがあります。
ロングフライトや時差、白夜などの外的要因も加わるので食事をしっかりとって体調管理をしっかりと!

2、高山病対策は

下記の3つを心がけて!

1,「ゆっくり行動する」

4000mを超えると、普通の国内の登山のペースで歩くと息苦しくなりますので、1歩1歩の歩幅を狭くしてスローペースで登りましょう。5000mを超えると、大きな1歩が出せなくなります。歩幅は半歩半歩と言った感じでしょうか。酸素が薄い分、大きな動きは酸素不足を導き息苦しさが増します。

2,「腹式呼吸」

4000m以上経験者はもう分かっていることでしょうが、高所での腹式呼吸とは体内が酸欠状態にならないために、意識的に呼吸をします。いかに体内から空気を多く吐き出して、そして多く吸えるかがポイント。口をすぼめて、お腹を凹ませながらしっかり多く吐き出す。もう肺に空気は入ってないよってまで出すイメージ。そしてお腹を膨らませながら大きく吸い込む。3000m〜4000mぐらいまでは、口から出して鼻から吸うって出来ますが、大量に出して大量に吸う場合は、口から出して口から吸うほうが早く多く酸素を取り入れれます。
ヨガや精神統一のためのリラックス腹式呼吸とは違い、酸欠防止の腹式呼吸なのでどちらかというと走って息苦しくなって、激しくハーハー呼吸するイメージに近いです。
5000mを越えて、急斜面を登る際は過呼吸レベルで呼吸しないと足が止まってしまいます。いかに止まらずに歩き続けれるかも大事です。

3,「十分な水分補給」

3000m超える高所では1日3〜4リットルの水分補給が必要。
なぜそんなに必要?
高所は極度の乾燥地帯となり、水分喪失による脱水は血液を濃縮させ、血液を固まり易くします。血液が酸素を体内へ運ぶのに、血液がドロドロになると流れが悪くなり、循環は悪くなってしまいます。血液をサラサラに保つ&脱水症状を防ぐために多くの水分補給が必要となるのです。
 
専門的に言うと、20℃の飽和水蒸気圧は17mmHg 。ー20℃ での飽和水蒸気圧は1mmHg。空気はたった1mmHg 分の水分しか含めないのです。なので高所の空気は常に”乾いて”いるということになります。そして高所では意識的活継続的に大きく呼吸をし、体内酸素量が少ない分、脈が早くなり血液をサラサラに保つため水分が多く必要となります。
高度5500m ぐらいでは軽い運動で、呼吸によって肺から失われる水分は一時間あたり200ml と推定され、発汗による水分喪失も乾燥した空気のもとでは大きくなる。高所での脱水は、平地の場合ほど強い口渇感をもたらすことがないので、登山者は意識して水分摂取につとめる必要がある。
尿量を十分保つことも重要(1日1.5リットルぐらい)なので、高所登山者は一日最低3〜4リットルの水分の摂取が必要なのです。
行動中は、水やお湯の合計で2リットル前後もっていれば大丈夫でしょう。
そして持っているだけではダメなので、喉が乾いていなくても飲む習慣をつけましょう。

○高山病とは?

医学的ではなく、高所登山経験や登山ガイド経験やからお話しすると

高山病とは2400m以上の高所で、体内に十分な酸素が取り込めず酸欠となり高度障害が起こった状態のこと。高所環境がもたらす影響の1つです。
標高が高くなればなるほど起こりやすい症状ですが、個人差や経験差はかなりあります。
症状としては、その症状を感じられない程度のものから重症まである。
見た目だけではわかりづらいので、判断する重要材料の1つはパルスオキシメーターで、体内の動脈血酸素飽和度(SPO2)を測定します。

医療的に、生活レベルの標高(0m〜1000m)では96%〜99%が標準値。
90%以下で呼吸不全と判断される。
山では、標高5000m以上で90%以上は誰でも出せる数字ではありません。
80%以上あれば素晴らしい数値です。
目安や基準がはっきりと決められているわけではないので説明は難しいですが、
私の目安や基準のクリアーラインは
〜4000m SPO2が85以上
〜5000m SP02が80以上

いずれにおいても70以下は下山対象数値です。
※数値と自覚症状や他覚症状が伴わないこともありますので、パルスオキシメーターの数値と体調をみて判断するようにしています。

高山病の症状としては、息苦しさ、顔や手足のむくみ、あくびや眠気。
さらに症状が悪化すると、睡眠障害、偏頭痛、吐き気、嘔吐、めまい、倦怠感、運動失調など。重症になると肺水腫や脳浮腫を引き起こす恐れもあるので軽視できません。

治療法は、SPO2が70以下であれば低地へ移動(下山)。
SPO2数値が80以上あるが軽く高山病の症状が出た場合は、安静状態で腹式呼吸や水分補給をして様子を見る。

自分が高所に向いているか向いていないかは、高所に行ってみないと分からないことが多い。また以前5000mや6000m行っていても体調や管理一つで高山病になり得ることも知っておきましょう。
※直近の雪山山行として4000m以上(海外)へ行けない方は、雪の富士山登山でもOKです。雪の富士山も行けない方は、特殊な機械装置で低酸素状態を作る低酸素トレーニングの施設が各地にあり各自の順応性の確認や、低酸素状態でのトレーニングなどが可能です。「低酸素トレーニングジム」は都内でも数箇所あります。ぜひ検索してみて下さい。

3、厳冬期の雪山の装備

寒さ対策!
マイナス20〜40度を想定し十分な装備が必要です。

デナリ登山の服装や装備の準備は大変です。
簡単にいうと、登山開始のランディングポイントから山頂までは、終始氷河(雪)の上を行動します。日中天気が良ければ気温は0度ぐらいで、日中の体感温度は+10度ぐらい〜曇り日や風が出ると、マイナス10度〜マイナス20度までになってしまいます。
登頂日は最低気温マイナス30〜マイナス40度を想定し十分な装備が必要です。

単純な物理の法則は、約1000m登ると気温は大体6℃下がります。
それをこのデナリ山登山に当てはめると!
登頂日は、標高5240m(17,200ft)のハイキャンプから登り始めて、山頂は6190m(20,310ft) 。

登山口(ランディングポイント)2200mから山頂6190mまでは標高差約4000m。気温は法則上約24℃下がる。
※高さと気温の法則は、緯度と無関係と言われています。
補足として、風速1mに対して体感温度はマイナス1度と言われていますが、ここは雪山や氷河に当たって吹き下ろしてくる風なのでめっちゃ寒く冷たく感じます。
白夜とはいえ、深夜1時〜6時の間は寒いです。
5000mを越えてくると、それまでの登山とは違ってきます。まず早く登ることが出来ません。1歩1歩を腹式呼吸しながらゆっくり歩きます。なので、身体を動かしてとか歩いて身体を暖めることは、標高が高くなればなるほど難しい。そして風があると余計に体感体温は下がってしまいます。私の登山期間中、メディカルキャンプにて凍傷になってヘリで降ろされていった人は少なくとも5人はいました。
なのでしっかりとした防寒の装備が必要です。

4、十分な予備日

アドバイスとしては、予備日だけで10日前後はもてた方がいいです。
登頂の鍵の一番のポイントは天候です!
それに合わせた行程変更が必ずといっていいほどあるでしょう。
天候不順による停滞は、2週間も1ヶ月も山に入っていたら必ずと言っていいほど起こりえます。
私は予備日を9日取っていましたが、それでギリギリでした。
予定の帰りの便に下山が間に合わず、チケット買い直したメンバーもいました。

有り得る天候による停滞事例:
・山が悪天候でタルキートナーからセスナが飛ばない。
・C4〜AC〜登頂〜AC〜C4、C4から上へ上がるには最短3日間の好天が必要。
 ACで悪天候の待機は大変危険なので、待機するならC4。
・C3からC4へはWindy Cornerという風のとおり道で、ルートは傾斜がきつくソリが
 滑り落ちた状態でトラバースする箇所があるため悪天候での通過はオススメしない。
 雪崩多発地帯でもある。
・C3やC4にて一旦大きく天候が崩れると3〜7日待機が必要な場合ある。
・LPからC3までは多少の悪天候でも進める。
・午後から19時までは、一番雪が緩み踏み抜き注意。
・白夜なため22時以降から午前中に掛けての歩行可能。雪が絞まっている。

いきなり3日停滞

その年々により雪の量や天候が違うため、事前に設定するアタック時期は積雪量や暖冬暖春または厳冬寒春か難易度も大きく変わりますので判断は難しいです。
この時期は日照時間が長い白夜です。真夜中でも薄明るく行動可能です。

※上記の登頂の秘訣4つが整っていない人でも挑戦して、登頂出来ている人もいます。リスクや不安を経験や装備で克服して頑張って下さい。
経験やステップアップは大事です。

登頂出来なかった人の原因

①高山病
②日数不足
③天候不順
④装備不足(寒さ凍傷対策)
⑤体力&技術

装備リスト

デナリナショナルパークのオフィシャルサイトの装備リスト(英語版)

ウエアー系

エクスペディションブーツ
La Sportiva スパンティーク
ダブルのもので、インナーブーツとともに質の良い物。
裏地は時間とともに圧縮されて断熱性が低下するので、比較的新しいものを。高所では足が膨張するのでそれを考慮してブーツのサイズを選ぶこと。
スカルパ/ファントム6000/8000、ミレー/エベレストスポルティバ/オリンパスザンバランエベレストEVO、コフラック/アークティスエクスペディションなど

ダウンジャケット&ダウンパンツ
Zero point ゴアExpダウンスーツ
極寒エスクペディション用で完全な調節機能付
ジャケットは保湿性のある羽毛フード付きで腰までのロング丈パンツはサイドフルオープンがオススメ。

ゴアテックス・オーバージャケット&パンツ
Montura Steel Pro Jacket & Montura Core Cover Pants
オーバージャケットはベンチレーターファスナー付き。
サイズは中に着込むためタイト目よりゆったりしたもの。
オーバーパンツはサイドがフルオープンのものが良い。

フリースジャケット&フリースパンツ
Montura ノルディック
厚手ポーラテック200〜300モノ。フルファスナーが行動中に脱ぎ着や温度調整がしやすい。ツナギもOK。

登山シャツ
半袖1〜2枚,長袖1〜2枚
それぞれメリノウールと化繊。

登山パンツ
Montura スーパーバーティゴ プロ パンツ
Montura システム パンツ
冬用登山ズボン2。うち厚手登山ズボン1

下着
薄手
1〜2枚。軽量で速乾性素材
厚手
1枚。厳冬期用(メリノウール製がベスト)

靴下
インナーソックス1組
素肌に直接触れることを考えて&速乾性素材を選ぶ
厚手3組
Sealskinz ハイキングMID KNEE(防水)など
ウールまたは合成繊維
インナーソックスの上に履く
重ね履きする場合には、登山靴、インナー、足とぴったり合うことを確認。常に清潔で乾燥した状態にしておくこと
1回でも履いたり洗ったりしたものは、湿気を含んでいます。
登頂日用に新品を最低1足準備。
向こう脛の部分が厚手はブーツと相性が良かった。

グローブ(ミドル)
Sealskinz ウルトラグリップ(防水) 
Sealskinz オールシーズン(防水)

フリース素材やソフトシェルなどで、低地移動やテント場作業にも使えるオーバーグローブの内側でフィットするもの。2組+インナーグローブ1組

インナーグローブ
FineTrack インナー

オーバーグローブ
NorthFace サミットシリーズGT
ゴアテックス素材1組。
内側にはめる手袋にピッタリ合う充分な大きさが必要。

ダウングローブ
Montbell ダウンミトン
7000m〜8000m用。登頂日や高所用で使用

ニット帽子
Montura
厚手のものと薄手のものを1つずつ。きちんとフィットすること。バイル織りまたはウール製、裏地にフリース付きなどで耳が隠れるもの。

帽子(キャップまたはハット)
日差しよけに。目と鼻が陰になるようなひさしのあるタイプ。早く乾く合成繊維が良い。

目出帽
呼吸のしやすいタイプのもの。
天候に合わせて、ニット帽と併用して使用できるもの。

バフ
首を日差しから守るため。伸縮性の薄手のネックゲーター。

サングラス
氷河からの反射があるのでサイドまでカバーされているものがベター。
紫外線・赤外線を100%カットし、レンズは登山用にデザインされた高品質のものを選ぶ。レンズは光透過率8%以下が良い。
もしものために予備1つまたはゴーグル対応。

ゴーグル
スキー用ダブルレンズ。濃い色で紫外線/赤外線を100%カットするもの。

鼻ガード
サングラスに付ける。(現地にて購入可能又は自作可)

オーバーブーツ
FORTY BELOW (現地にて購入可)
日本の登山用品店にて、製作可能ですが、現地登山ショップにて購入できます。

テント装備

テント
FineTrack カミナドーム2
装備が多いため、私は2人用を一人使用
ACでは軽量化のため2名利用
※ポール修理キット

シュラフ
ISUKA デナリ1500
マイナス40℃まで耐えられる遠征用品質のもの。
ゆったりサイズだと快適に寝られるがある程度ピッタリしている方が暖かい空気を保持するにはよい。
※大きめのシュラフカバーも必要。

マットレス
THERMAREST Zライトソル
EXPED SynMat UL
2種持ち込んでいる人が多いですね。
保温性を保つため厚みのあるものや寒さ対応のものが必要。
エアーマットは修理用キッドも。
※ウレタンマットレスと重ねて使用

テント内シート
銀マット、断熱材入シートNASASPACE暖シート
下からの冷気をカット。

テントシューズ
Montbellダウンフットウォーマー
ロングタイプが良い。

トイレ用バケツ&トイレバッグ
レンジャーステーションにてレクチャー受けた後、無料レンタルとして手渡されるClean Mountain Cans(CMC)とトイレバッグ。
荷物になるため、2〜3人に1つで十分。ACには全員で1つのみ持参。
トイレバッグは、個々管理にして、私は3日で1枚計算して持参。

トイレ用ボトル
おしっこを入れるもの。1L。口の広いもの。
女性はトイレ用じょうご。共に現地購入可。

スノーショベル
各テント場にて大活躍。1人1本がおすすめ。軽量化をと言うなら3人に2本でもOK。
プラスチックショベル不可。

スノーソー(軽量のこぎり可)
2〜3人に1本はあると便利。強風予報が出るとスノーブロックウォールでテントを囲いましょう。

ギア(個人装備)

アイゼン
Grivel エアーテックニューマチック470g
強度と耐久性を考え、アルミではなく鉄製がよい。前ベルト・後ろバックルタイプの方が良い。

ヘルメット
Grivel ステルス
登山用の軽量なもの。

アイスアックス
GRIVELエアーテックエヴォリューションT
1本。身長170cm以下の人は60cm。170〜185cmの人は65cm。長過ぎるより短いほうが良い。
※持ち手に断熱材巻く

ハーネス
Mammut トリガー3スライド
アルパインクライミング用。
太ももまわりの太さに合わせてスライド(調節)出来るもの。

カラビナ
安全環付きカラビナ4〜8個。
通常の変形D環型のカラビナ8個〜10個。

アッセンダー
CTのロールンロック
プーリーまたは、ユマール1つ。
ユマールは右利きの人は左用がおすすめ。

スリング
プルージック用ロープ(7mmを120cm〜150cm)x3本
テープスリング(120cm以)2〜3本
2wayセルフレスキュースリング1本

アイススクリュー
Petzlレーザースピードライト
19cmx1本
16cmx2本
13cmx1本

スノーバー
3本

ロープ
60mシングルx1
50mダブルx1

ストック
トレッキング用の3段伸縮のものが良い。スノーバケット要
※持ち手に断熱材巻く

ザック
Thule ガイドポスト90L
75L以上が良い。

ザックカバー
雪の上に物を置く際などにも、色々と便利だった

ダッフルバッグ
Thule ダッフルバッグ110L
スタッフバッグ100L

大きいサイズのスタッフバッグは重宝

スタッフバック
ゴミ袋可

圧縮バッグ
ダウン上下、寝袋、衣類などを圧縮かけてコンパクト梱包

スキー
スキーヤーはスキー板で登っています。
大半はスノーシューです。

スノーシュー
MSRライトニング3ストラップアッセント25inch
※ソリ引くため&荷物が重いため、22インチのショートより25インチ以上のものがよい。AMSにてレンタル品有り

雪上ソリ 
セスナ会社Sheldon Air Serviceにて無料レンタル

ソリ用荷物フィックスロープ
細引きや自転車用の荷結びゴムロープ(ロング)を利用

ビーコン
雪崩対策に必要。

細引き
2m 何かと便利だった

キッチン装備

コップ兼カップ
350cc〜500cc プラスチック製で2重構造の保温性があり蓋付きがベター。

クッカー(コッフェル)
SOTO ナビゲーター クックシステム
SOTO アルミクッカーコンボ
軽量アルミ、チタンなどで深さのある600cc〜で蓋付き。

食器
スポーク:プラスチック製で、スプーンの反対側がフォーク・ナイフになっているもの。安いのは折れた。

お 箸:2〜3膳

お 椀:プラスチック

プレート:プラスチック

ナイフ
OPINEL

ライター
2本

水筒類
行動中の飲用用のナルゲンボトル系 500ml〜1000ml
プラティパスなどの容器 計3L〜5L
山用テルモス 1000ml〜1500ml

ジップロック
何かと便利

ゴミ袋
雪確保用(黒と白)飲食用の水のため

バーナー
ガス用ヘッド
SOTO WindMaster x2
風防装備で火力があり、高所・寒冷地でも大活躍

ガソリン用ヘッド+タンク缶
SOTO MUKAストーブ x2

MUKAストープ修理キッド

ホワイトガソリン
Sheldon Air Serviceにて事前依頼&購入
1人1ガロン +α 1ガロン(万が一用として)
EPIガス
サイズ大4つ。現地購入

その他

ファーストエイドキッド
頭痛薬、カットバン、軟膏、テーピング、胃腸薬、整腸剤、

ダイアモックス(高山病薬)

洗面道具
歯ブラシ、アイマスク(白夜なので必要)

ソーラーパネルと蓄電バッテリー
GO ZERO NOMADパネル

パスポート
入国時6ヶ月有効

ESTA
アメリカ電子ビザ

日焼け止め
SPF40以上

保湿クリーム

リップクリーム

ホッカイロ
10個x2袋

カメラ
コンデジや一眼レフはOKだが、デジカメやスマホなどはマイナス20℃以下で電源入らなくなる可能性があるから内ポケやカイロなどで対応必要。

スマホや携帯

パルスオキシメーター

電池

トランシーバー(Radio)
アメリカのスーパーなどでも売られている トランシーバーFRS (Family Radio Service) のチャンネル1でデナリレンジャーからの20時の天気予報などの電波が拾える。

ゾンデ棒
雪崩れ対応用にと持参したが、デボした箇所での荷物やゴミの数を覚えていなかったとき、刺して確認出来た。

目印竹棒+目印旗(WANDS)
各キャンプ地にて荷物やゴミのデポをする際の目印として。
オフィシャルには40〜50本以上必要と言われます。
1箇所で5〜10本。またはそれ以上刺しているグループもあり。
現地にて購入可。長さは継ぎ足したりして、3m以上がおすすめ。
オフィシャルには雪の上2mは棒を出しておくようにとのこと。
雪や風、雪解けなどで棒が倒れたり埋もれたりすることがある。
また登山時と下山時でルートが大きく変わっていることがあり見失うことも考えられるため3〜5本だと他の棒もどれも一緒に見えてしまい見つけるのに一苦労でした。

Repair Kit (修理道具)

  1. 裁縫道具 
  2. ダクトテープ
  3. シームシール
  4. 細引きワイヤー
  5. アロンアルファー 
  6. 細引き

使わなかったもの
ヘッドランプ

食材

日本から持参品は、フリーズドライやカップ麺、アルファー米、美味しさ長持ちコモパン、ドライナッツ、チョコ、カラムーチョやハッピーターン、羊羹、など。

現地購入分やいただきもの
フリーズドライフーズ、ハム、トマトベース、パスタ、パンなど。

現地登山ショップ

アンカレッジ ミッドタウンエリア=
REI Midtown Anchorage(アメリカ最大登山用品店)
500 E Northern Lights Blvd, Anchorage, AK 99503
MON – SUN : 10AM – 6PM

AMH(Alaska Mountaineering & Hiking Shop)
2633 Spenard Rd. Anchorage, AK 99503
MON - SAT : 9AM – 7PM
SUN : 11AM – 7PM
レンタルギアも有り

MID TOWNエリアにスーパーマーケット有り

タルキートナー エリア=
AMS(Alaska Mountain School Shop)
22131 South F Street, Talkeetna, Alaska 99676
レンタルギアも有り
営業時間:SHOP玄関にて要確認


Cubbys Market Place(スーパーマーケット)
タルキートーナーより路線バス有り
98.6 Parks Highway Talkeetna, AK 99676
タルキートーナーエリアでは一番大きなスーパー。
大体の食材、フリーズトライものは揃う。
アンカレッジのスーパーの方が大きく種類も豊富。

渡航前の予約や準備の流れ

・デナリの入山申請
・タルキートナー レンジャー ステーション(the Walter Harper Talkeetna Ranger Station)でのオリエンテーション日時決め
 (このレクチャーを受けないとセスナに乗せてもらいない)
・セスナ機の予約 (Denali Climber plan)
・日本からアンカレッジ往復航空券
・タルキートナの宿(セスナ会社のバンクルームや敷地で持参テントや寝袋で寝ることも可能。要問い合わせ)
・アンカレッジの宿(空港送迎あるホテルだと楽)
・アンカレッジからタルキートナまでのレンタカー、タクシー、乗り合いタクシーなど事前予約
・アメリカの入国申請(ESTA)

デナリ登山で必要な知識と数字

セスナでランディングする場所が
Landing Point 7200ft(2200m) Base Camp
Camp1/7,800ft(2400m)
Camp2/9,600ft(2900m)
Camp3/11,200ft(3350m)
Camp4/14,200ft(4330m)14k (Fourteen K)
Base Camp / Medical Camp
Camp5/17,200ft(5240m)17k(Seventeen K)
Attack Camp / High Camp/
Denali peak/20,310ft (6190m) Summit / 山頂

高さ:米国/ft(フィート)、日本/meter
1ft=30.48cm
距離:米国/M(マイル)、日本/km
1M=1.6km
気温:米国/℃(華氏)、日本/℃(摂氏)
ざっくり計算(華氏)ー30 ÷ 2 =(摂氏)
正確計算:(華氏)ー32  ÷  2 x 1.1 =(摂氏)
風速:米国/MPH(時速)、日本/m/s(秒速)
MPHx0.44=m/s(秒速)
長さ:米国/Inch(インチ)、日本/Meter
1inch=2.54cm
重さ:米国/Pound(ポンド/lb)、日本/Kg
1lb=453.6g

アメリカ慣用単位(単位表記)を別ページで詳しく書いています。

デナリ 天気情報サイト

デナリ登山申請方法はこちら

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北アメリカ大陸最高峰デナリ登山頑張って下さい。

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