神話と自然の旅 越国一之宮と百名城巡り 5日間 〜前半

今日から越国(こしのくに)へ。
越国は、今でいう4県にまたがる三越(さんえつ)になる前の一つの大きな国でした。
690〜720年頃に越前国(福井県・石川県)、能登国(石川県)、越中国(富山県)、越後国(新潟県)、と4つに分けられ、その後820年代に越前国から加賀国(石川県)が設置され5つに分けられました。日本書紀には「越国」、古事記には「高志国」、風土記には「古志国」と書かれ同じ読みです。
今では読み方が変わり「エツ」と読んでいますが、「コシ」にちなんだ名前としては、「コシヒカリ」、「越乃寒梅」、地名や会社名などありますね。

今回は、越後国、越中国、能登国を回ります。

①:11月20日(月) 伊丹空港〜新潟空港〜村上

伊丹空港に集合して、チェックイン。館内放送「花巻行きの便は現地が強風なため運休」とありましたが、新潟への便は予定通りと言われ一安心。
JALー2243便にて新潟へ。ゲートがこの前行った屋久島と同じでした。

飛行は1時間ほどですが、新潟空港に近づき下降開始し、分厚い雲を抜ける際に機体はかなり揺れました。そして着陸寸前で、機体は急上昇し日本海側へ。「ん?? あれ?」
「ただいま、新潟空港は風速23m/sと台風並みの強風のため、着陸を一旦諦め 管制塔から10分後に着陸の指示がありました。」と機長からの機内アナウスがありました。

旋回中も風の影響を受けながらでしたが、上手に&無事に新潟空港に到着。パチパチと拍手が起こるほど!
空港にて、ドライバーの神谷さんと合流し、皆さんが望む新潟名物「へぎそば」を食べに、へぎそば元祖の小嶋屋総本店の松崎店へ。

「へぎそば」とは!
新潟県魚沼地方発祥!小麦粉をつなぎとしているそばや十割そばとは違い、ここは海藻・布海苔をつなぎに使い一口サイズ程度に小分けして盛るそば。しかし、名前のへぎ(片木)とは剥ぎ板で作った器のこと。剥ぎ(はぎ)が生って?方言?でへぎ。ま〜一般的にはざるそばっぽいですね。
この店のそば自体はどれも同じく布海苔をつなぎにつかっているが、温かいそばやお持ち帰り用パックなど容器が違うと「へぎそば」とは言わないみたいです。

一路、山形県境の鮭の町・村上へ。
まずは、日本最初の鮭の博物館「イヨボヤ会館」見学。

江戸時代村上藩士の青砥武平治氏が、鮭の母川回帰の習性を信じ、世界初の鮭の自然ふ化増殖を保護繁殖とし現在も引き継がれていることが説明や映像など見て学びました。鮭文化ですね〜。
三面川に造られた分流も窓越しに見れました。

その後、村上の中心にある鮭専門店・きっかわへ。
2009年JR東日本の「大人の休日倶楽部」のモデル吉永小百合さんがここの店入口で撮影されたものがJR東日本のポスターとなり、今でも知る人ぞ知る話題の店。

鮭の塩引き、鮭の酒びたしが村上来たら買って帰ろ〜の品ですかね。

今日は、瀬波温泉の開湯宿・大和屋に宿泊です。
温泉は最高でした〜!

↑これ前菜(笑)
新潟名物が次々と出てきて、どれも美味しすぎました〜食べ切れた人いなかったような(笑)

 

②:11月21日(火) 越後国/村上 〜 新発田 〜 弥彦

今日は、村上城、新発田城、弥彦山山頂、越後国一之宮・弥彦神社です。

まずは、村上城(続百名城)
村上市の中心にある臥牛山の山頂の城。
駐車場から山頂135mまで30分ほどで登れる山城です。

今は山頂に城の建物や天守閣などは何もなく、山頂直下の石垣は積み直し修復工事中でした。
この城は、戦国時代は本庄氏の本拠地で、上杉謙信から攻められた城でも有りました。

新発田城(百名城)
交通の便利さをいかした平地の城。石垣は美観技法の「切込はぎ」。
本丸、二の丸、三の丸が元々有ったが現存せず。本丸南側の石垣と堀、表門と二の丸隅櫓が現存、三階櫓、二重櫓は復元建築でした。

1587年、藩主・新発田氏が上杉景勝に負け新発田氏滅亡後溝口が藩主となった城。
櫓二階から城内を写真撮ると、すぐわかったが現在は城跡地の半分以上は自衛隊駐屯地としてりようされている。
その後、清水谷御殿横にある新発田藩足軽長屋の前を通って昼食へ。

目星い和食の店・藤屋食堂に行ったら「本日休業」、では次と洋食の店・ラジェンマに行ったら「本日休業」え〜!新発田の街は火曜が休み?
続いて、ラーメンうどん店へ。すると向かいにチェーン店ですが寿司屋があり、みんな「寿司〜!」ということで一心寿司へ。
私は海鮮丼いただきました。

続いて、日本三彦山の一座・弥彦山へ。

弥彦山は神話上は、「神劔峰」という別名があります。
山頂から佐渡島が見えました!双眼鏡で遠望を楽しんで、グループ写真は撮ったのですが、景色だけの写真を撮り忘れた!
イメージとしては今年は雲一つなかったのですが、去年撮った雲あり写真をポチっと(笑)。
弥彦山の麓へ移動し、越後国一之宮・彌彦神社へ参拝。

御祭神は、天香山命/あめのかぐやまのみこと(別名:伊夜日比子神/いやひこのかみ・高倉下命たかくらじのみこと)。
御祭神は、高倉下命の名で古事記に出てきます。
神日本磐余彦/カムヤマトイワレビコ(神武天皇)軍が日向・高千穂から東征で浪速国にて長髄彦に苦戦し、南紀を周り東へ。熊野に上陸して、熊または悪神の毒気により軍全員が昏睡に陥ってしまった際、天照大神の令により天神・建御雷神(たけみかづちのかみ)が熊野に住む高倉下命(天香山神)の夢に出て、霊剣・布都御魂剣を天津神の御子に渡せと伝え、神日本磐余彦に渡し、彼が太刀を振りかざすと軍は覚醒し、その後次々と蛮賊を平定し、大和国・橿原宮にて初代天皇・神武天皇として即位されました。と
彌彦神社によると、「天香山命は神武天皇の勅命を受け越国を平定・開拓に従事し、彌彦山にて神上がりされ御子である天五田根命(あめのいたね)がここに廟社を築き奉祀した事が、彌彦神社の始まりです(年代不明)。と言われています。

彌彦神社境内にて「弥彦菊まつり」が開催されていました。

出品者数・出品品目においては日本随一の規模の菊花大展覧会だそうです!
菊と言っても品目が多くてびっくりー!いや〜すごかったです!

拝殿の奥に幣殿、その奥に御本殿の屋根がチラリと見えましたが、この本殿には千木やかつお木はありませんでした。

今日は、弥彦温泉のお宿だいろくに宿泊です。

新潟郷土料理はとても美味しかったです。次から次へと料理が運ばれてくるが、食べる方が追いつかないよ〜ってほどの夕食でした。

 

③:11月22日(水) 越後国/弥彦 〜 上越 〜 春日山 〜 越中国/富山

今日は、越後国一之宮・居多神社(こた)、上杉謙信の居城・春日山城、そして新潟より富山へ、越中国一之宮・雄山神社中宮へ参ります。

お宿だいろくにて朝食は、御前と蟹味噌汁、焼き魚用生魚とお漬物はバイキング。
彌彦神社の大きな第一の鳥居をくぐり上越へ。
上越方面へ向かっていると、2000m級の山々の妙高山群が見えました。

越後国一之宮2社目の居多神社(こた)に到着。

御祭神は、大国主命、妻:奴奈川姫(ぬなかわ)、子:事代主、建御名方(たけみなかた)。
大国主命の妻:奴奈川姫(沼河比売)は、古事記に高志国の姫と出てきます。
越後国は、一之宮が2社ですね。ここは、守護・上杉家から崇敬を受け越後国一之宮と名乗りはじめたらしい。

次はその戦国時代の名将・上杉謙信の居城・春日山城へ。
春日山城(百名城)
複雑な自然の地形を利用した難攻不落の天下の名城と言われるだけあって、山城なので未舗装の登山道を登るハイキングでした。

中腹には上杉謙信の像がありました。これは昭和44年の大河ドラマ「天と地と」で作成された像だそうです。
春日山神社は米沢市の謙信を祭神に祀っている上杉神社から分霊された神社です。
昼食は、謙信像の近くにあり好立地でありがたい「見晴らし屋」にていただこうと訪れました。店にはお客はおらずでしたが、店主から「作るのに30分以上かかるよ」と言われ、諦め麓へ移動。
お食事処・弘光にていただきました。

選べる定食は7〜8種のメインから2つ選び、ご飯と味噌汁、そしてサラダと突き出しがセットが出来ました。ボリューミーで美味しい昼食をいただきました。
食後のデザートを買いに隣のコンビニへ。
お城のスタンプもらいにものがたり館に立ち寄り、一路富山県立山芦峅へ。

高速道路脇の速度看板の数字が反射して、顔文字(^ ^)に見えた(笑)
剱岳が見えてきました!
越中一之宮・雄山神社 中宮祈願殿に参拝。

御祭神は、伊邪那岐神(いざなぎ)と天手力雄神(あめのたぢからお)。
立山信仰は本来、神仏習合です。ご祭神の詳細を深掘りして説明すると、伊邪那岐神は立山大権現雄山神であり阿弥陀如来、天手力雄神は刀尾天神剱岳神であり不動明王。仏教的な総称は立山権現。

雲一つない立山連峰

由緒は、飛鳥時代の「立山開山縁起」に詳細が記されている。
社伝によると、越中国の国司・佐伯有若の嫡男有頼が白鷹と黒熊に導かれ何日も山を進み、立山の玉殿岩窟に踏み込むと、白鷹は不動明王に、黒熊は阿弥陀如来の二尊に変わり「汝、当山を開き霊山を築け」と告げられた。その後出家しこの芦峅寺に居を構え、山が神体山とし山頂に立山権現を祀り修験道場として整えた。と言われております。
この立山を神山と仰ぎ、芦峅寺に立山雄山神、剱岳刀尾神の両権現を祀り神仏習合の一大霊場となり、江戸時代には「立山権現信仰」が全国に広められ修験者が多く。女人はここ芦峅寺の中宮祈願殿まででした。神仏分離令により廃止。
現在、雄山神社は、立山雄山山頂にある・立山頂上峰本社、立山中腹・芦峅にある中宮祈願殿、立山麓・岩峅にある前立社壇の3社合わせて雄山神社です。
神職さんがいらして、いろいろ立山の神仏についてお話ししていただきました。

雲一つとない立山連峰

今日のお宿は、上市町にある神懸かりな湯神子温泉です。


温泉もお食事も最高でした。

 

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