Climbing Mt.Elbrus Day5(エルブルース山登山)

夜中、今日もまたトイレいきたくて目が覚めた。時計をみると1時ちょい前。ここで起きたらもったいないなぁー。もうちょっと寝てからトイレ行くのが時間的にベストなんだけどなぁー。少し寝てたみたいで時計をみると1時10分。
起きてトイレへ。雪が降り始めてきた(トイレへの道のコンクリートはまだ白くなかったから)。えー雪ー降らないでー。
トイレから戻るとまだみんな寝ていた。目覚ましかけてるからあと10分でも寝よーと。と寝てた。

1時30分何人かの携帯目覚ましが鳴る。
今は完全に目覚ましは時計じゃなく携帯だ。「もうすぐ、『目覚まし時計』という言葉は死語になるんじゃないかな」
この場でそんなことはどうでもいいですね(笑)
バタバタと支度する。
半分装備で食堂へ。
目玉焼きとパンが出る。持参したカップ麺をあわせて食べてもらう。
キャビンへ戻りフル装備。
水泳で着るようなピチッとした鮫肌のような下着(保温性)、速乾性のシャツ、ウールの長袖&半袖、ダウンジャケット、ゴアテックスのオーバージャケット。
下は、ウール地、冬用登山パンツ、ゴアテックスのオーバーパンツ。
靴下はウールの厚手2枚。
ネックウォーマー、ダウンとラビット毛付の耳つき帽子。
手袋は、3重(速乾性の化繊、アルパカ、ダウンのミトン)。
腰にハーネス着けてカラビナ、ロープチェック。
2重ブーツに12本爪のアイゼン着けて、手にゴーグル持って、予備入れて3.5リットル分の水分、行動食など入ったザックを背負って出発!
あっあと頭にはヘッドランプも!

雪上車の荷台に乗る。
私たち以外に、オーストリアからの青年とエベレスト無酸素登頂したロシア人ガイドも同乗。
『昨日、うちのガイドのアンドレから提案があった、「Taka-san! 雪が多いことがわかっている。うちらがその新雪を踏んで歩いていては登頂出来ないかもしれない。そこで、この若いオーストリア人とこのロシア人ガイドを雪上車に同乗させて、着いたら彼らは強いし早いのでルート作りしてもらう。そしてうちらはそのあとを歩く。彼らからは雪上車代はもらわない。どうだね?」
なるほど!彼らが乗っても乗らなくても払う料金は一緒だから、OKよ。』
てなことで、メンバー2名増えての雪上車。

かなりの傾斜をガタゴトガタゴト登って行く。
雪は降り続く。風は感じるほどはない。
下は完全なる新雪〓
4,500mの地点で車が止まる。ガイドがドライバーと話す。
「こんな状態でも行くの?」という質問だった。
ガイドは、私に「かなり厳しいかも」と言う。
「んー。了解。とりあえず4,800mポイントまで行って雪やルート確認しよう。ok?」というと「ok!」といい、ドライバーと話して雪上車は登り出す。
暗くて何もわからないが、4800mポイントを越えて雪上車が上がれる最高点の5,100mまできた。
ガイドが降りて、雪崩チェックや新雪の深さ、&ルート目印を探す。
雪は完全に膝上、そして、未明の暗さもあるが、雪が激しくふりホワイトアウト状態で、ルートファインデイングが難しいとのことで、

撤退することと決めた。オーストリア人とロシア人ガイドも撤退すると話す。私はメンバーに話す。
この状態を見てほぼそうなるかもと感じていた表情で「あーやっぱりね」と言っていましたが、当たり前のごとく、とてもとても残念そうでしたが、致し方無いです。
ここで、写真を取り雪上車にまた乗り下山。

一昨日までは山頂部まできれいに見えていて、高度順応がキーポイントと皆思っていたけど、山は豹変しちゃいました。

ボチキ小屋に到着。
お疲れさまでした。
装備をとって、休みましょう。
挑戦は終わりました。
お昼は,準備していた行動食やおにぎりを食べる。
ガイドに何気なく,「明日登るというチョイスやチャンスは有る?」と聞くと「リスクが高すぎる。やめた方がいい」と即答。

メンバーは,この仕方ない不完全燃焼を受け入れ,「よし!来年再挑戦したい!同じような時期にまた連れて来てくれる?いつが空いてる?」と質問。ほぼ同じような時期に予定を作りましょうか?ちょっと、下山したらスケジュールみて調整出来るか確認してみます。

このボチキ小屋滞在も5日。
天気予報では明日から回復基調だが午前も遅めからの回復っぽい。んーなんとも言えない天気予報だな〜。
ガイドに明日のうちらのスケジュールは、ここボチキ小屋からチェアーリフト,ケーブルを乗り継ぎ下山。そして車でホテル(5分)という移動日予定ダヨね?と再確認を取る。ガイドは「ダー」と答える。「ダーはロシア語でYES」。
「明日チェアリフトは何時に終了?」と聞くと,「ン?そんなの聞いて何が知りたい?」とさすがロシア人的回答。
こちらは順序立てて話を進めて行こうとしていたが,要点をすぐに求められた(笑)
「えーと(汗)!メンバーはこのまま帰ったら,来年また再チャレンジしたいと言っている。でも!でも!時間的、お金的なリスクがあるのも了解済みだが,明日から回復基調と天気予報を見れば,もう一度明日チャンスを与えてあげたい。もちろん朝起きて雪が降っていれば中止。今日みたいに登って雪が多すぎたり吹雪いていたりして中止も覚悟の上での話だ。どうだろう?」ガイドは「リスクはとてもありすぎるが,ちょっといろいろ調べさせてくれ」と「NO! からMAYBEになったっぽい」「ダーダーダー!」←私(笑)
1時間後,「タカさん!」と声がかかる。
そしてガイドAndreの案を話し出す。
1,最終の行く行かないの判断は小屋出発の1時間前であることは変わらない。そこで行かない・行けないと判断しても雪上車のキャンセル料はかかってしまう。
2,出発を遅らせる。他の小屋からも明日の未明出発のグループは少なくなくいるみたいだ。だいたい1時〜3時に出発するので、私たちはその他の隊の歩いた後歩くプランで5時小屋出発。また、他の隊が撤退していたら私たちも撤退の可能性大だ。
3,チェアリフトは15:30が最終。交渉して16時までリフトを動かしてくれると言ってくれている。だが!それでも時間のタイムリミットを設ける。5時出発して6時から歩き始めたとしても6時間30分後の12時30分の時点で山頂に辿り着けていなくても引き返す。

以上の提案で良いなら,再チャレンジしてみよう。と言ってくれた。
スパシーバー!(ありがとう!)といいメンバーに話をもっていく。

そして再チャレンジが決定した。

午後,一部分の雲が薄くなり光が差し込んできたりして、希望が見えてきた。
しかしそれからまた崩れ、いつ雪が降ってもおかしくない空模様(苦)あーあ。

片付けかけた装備たちをまた並べて準備。

夕食は,マカロニパスタ。

明日は3時30分起きの4時朝食で5時出発!
おやすみなさい!

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